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千本取りの試練

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千本取りの試練
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 隻流館を語るときに絶対に外せないのが「千本取り」です。「柔道勝負合わせ千本の試練」と呼ばれる千本取りは、明治元(1868)年に双水執流12代舌間慎吾宗継によって考案された、他に類を見ない厳しい修行法です。一人の「試練者」が50人を超える「寄せ子」と呼ばれる一団と、約8時間かけて「千本」の乱取り勝負に挑戦するという実に過酷なものです。
 明治元年に舌間慎吾が第1回の試練者となって以来、平成16(2004)年3月7日に行われた第90回までに、延べ352人もの多くの門弟が試練を成し遂げております。また、同年3月28日には、初めての試みとして、双水執流の国際本部が置かれているニューヨークの正武館道場(館長デニス・フィンク)でも千本取りが行われ、女性一人を含む3人の試練者が見事これを成し遂げておりますので、355人になります。
 隻流館では、これまで千本取りに挑戦しようとして、途中、病気や怪我などの不可抗力で断念せざるを得なかった人が数え切れないほどたくさんいます。今日まで、わずか「3%」の門弟しか、この試練の舞台に立つことができなかったという事実は、千本取りの厳しさを物語っています。
 千本取りには、柔道のトップアスリートは勿論のこと、黒帯を取得している人ならば誰でも、舌間萬三館長に自ら誓願することによって挑戦できます。決して強制されるものではありません。過去に50歳を超えて挑戦した人もいますし、女性も2人(ニューヨーク正武館を含めると3人)、見事に成し遂げています。そこでは、過去の柔道の輝かしいキャリアも、社会的地位や名声も、そして柔道の強さも弱さも一切関係ありません。自らの人生を意義あるものにしようとする意欲さえあれば、誰でもその舞台に立てます。
 千本取りには、勝者も敗者もありません。あるのは唯、千本の試練を達成したという事実だけです。終わってみれば、そこには一切の差異が消失して、ひとりの人間として同じ地点に立っているという事実があるだけです。
 さあ、あなたも千本取りに挑戦して、自己の身心を鍛え直してみませんか。


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